失敗を恐れる気持ちと成功を夢見る気持ちとはどちらが強いんだろうか。 今年の冬の内に、雪が積もって学校が休みになるかならないか、という賭けを娘とする。娘は小学六年生。 50円から出発。娘は絶対ならないという。つまり、雪は積もるほど降らない、という。
500円。同上。
5,000円。降らないけど、賭けはしない。
500円までは、乗ってきた娘。ここまでは、お金を失うという失敗の怖さよりも、お金がもらえるという成功の喜びのほうが強く感じるということか。
ところが、5,000円となると、お金がもらえるという成功の喜びよりも、お金を失うという失敗の怖さのほうが強く感じるらしい。 500円を支払って、倍の1,000円を得たいとは思うが、5,000円を支払って、倍の10,000円を得たいとは思わない。と換言することができる。 人間一人ひとりの行動は比率でなく、額がものを言っている。
確率論的に有効な数値を導くことが出来て、ここにあるかどうかは解からないが、確率0.5で確実にここにある。なんて記述、素敵すぎます。 でも、マクロではなしをするときには、比率が適してるらしいので、比率分析をお一つ、二つ。 JRAは恐るべき運用先を持っているようなものだ。100円集めて即座に25円の運用益を得る。元本と利益の回収は100%。そして預かり資金も即座に返却。この一連の作業を券を売り馬券配当をして終了。システムを作り上げた人は経営の神様としか言い様がない。 銀行は預金集めに一生懸命。だけど、運用先ってあるのか。 保険会社はどうだろう。 保険制度とギャンブルの根本的な違いは何。
JRAのテラ銭(本当はなんて名称なんだろう)は25%。生命保険はどの程度なのか。0%はあり得ない。これは間違いない。 千葉県民共済の10年度決算によると、還元率(支払い共済金と割戻金の合計額の総掛金に対する比率)は76%。つまりテラ銭24%。
生命保険会社(この括りは適当かどうかとは思うが)全体でみて、千葉県民共済のこの数値はかなり低い、と誇らしげに記載してある。この数字は、資産運用損益とは全く関係なく計算されるものだ。 単年度決算制度ゆえに解かりやすい。それでも、細かく見るとおもしろい。
先の76%という数値の内、割戻金が25ポイント強ある。
極言すれば、支払共済金/保険料は50/75、つまり66%、テラ銭34%だ。
JRAのテラ銭を超えている。このまま毎年維持できるかどうかはもちろんわからない。それでも、任意に還元できる割戻金が25ポイント強ある。ここで吸収できる限り、千葉県民共済のテラ銭は24%なのだ。 相互会社組織の一般生命保険会社は、テラ銭率が千葉県民共済のそれを超えていなくてはやっていけないだろう。これは推測です。即座に理解できるデータが公表されていないからだ。反論はお待ちします。 歴史に胡座をかく組織の人々は、もっと泥試合に参加すべきだ。
外資系の組織のまやかしを攻めるには、相手の虚を衝くべきだ。そのためには、情報公開合戦をやるしかない。
自分のところは、最後には政府が救ってくれるとお思いでしょうが、我々ごく普通の人々が政府を動かす力を蓄えつつある現状を今一度再分析したほうがいいですよ。 と、高らかなる小市民派(やっと使う機会があった)の雄叫びをもって、まとまりませんが、本日のお開きのご挨拶に代えさせていただきます。
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